2012年3月21日水曜日

三国志と項羽劉邦記、どちらが好きですか?

三国志と項羽劉邦記、どちらが好きですか?

私は断然、項羽劉邦記です。それに比べて三国志は中途半端な実力の英雄たち・中途半端な結末・誰が主人公か分からない・登場人物が無駄に多すぎ・話長すぎです。劉備や曹操の性格もいまいち分かりづらく、感情移入できません。







端的に言えば好みの違いですかね。私はかなり感情移入できましたよ。今小説や

書籍などで読み返してみても、三国志はかなり面白い物語だと思います。





まあ「中途半端な結末」と言われれば確かに中途半端ですね。初期の主要人物が誰

も天下を平定しないうちに、物語の見せ場が事実上終わっちゃってますから。

誰が主人公か分からないってのも言いえて妙ですが、それだけ登場人物たちの魅力

や武将としての実力が、高いレベルで伯仲していたゆえの結果ではないかという気が

します。つまり主役を張ってもおかしくないくらいの実力の持ち主が、1人だけではなく

複数存在していた、同時代に英雄・豪傑たちがキラ星のごとく勢ぞろいしていたという

ことではないでしょうか。

その結果、結局誰も天下を手にすることが出来なかったという側面があり、だからこそ

「中途半端な実力の英雄たち」という評価につながるんでしょうが、実際には中途半端

ではなくて、「ハンパじゃないくらい強くて凄いヤツがそこらじゅうにいたから、誰も決定

的な勝利を収められなかった」とは考えられないでしょうか?

曹操にしろ劉備にしろ、もし別の時代に生まれていたら天下を取れた器だったと思い

ますよ。まあ曹操なんかは、存命中に大陸の三分の二を制覇して、事実上“天下統一”

と言ってもいいような状況だったんですけどね。ライバルが少ない別の時代なら、まち

がいなく天下平定を成し遂げられた器でしょう。



それがなまじすごいヤツが同じ時代に生まれたもんだから、結局誰も天下を取れずに

終わった。言ってみれば、「生まれた時代が悪かった」というヤツですかね。結局最後

に、三国志では司馬氏の子孫が天下を取ってるんですけど・・・・







ちなみに私は「項羽と劉邦」の時代も好きなんですが、三国志との違いは結構ハッキリ

してると思います。項羽と劉邦の時代は、文字通り天下の覇権争いがほぼこの2人に

絞られてましたから、ストーリーとしては筋立てがハッキリしていて理解しやすい。わり

と初期の方で、陳勝・呉広とか秦の趙高とか出てきますけど、いずれも比較的短期間

で姿を消してますからね。



だから全体的に項羽と劉邦の時代は、天下取りを争う登場人物が少ない分、ストー

リーの構図が単純明快で理解しやすく、また感情移入もしやすいんですが、逆に言う

と役者のメンツが少ないので、その点でやや物足りなさを感じる部分もありますね。

張良、陳平あたりは、謀臣としては諸葛亮よりも上だと思いますし、あと樊噲(はんか

い)とか彭越とか、そのほか色々と魅力的なサブキャラはいるんですけど、ただ天下

統一を狙えるような器を持った人材がいかんせん少ない。

それとは対照的に三国志の場合、とにかく役者の数が多すぎてストーリーの展開が

わかりづらいというのはあるんですが、その分登場するキャラクターの層が多彩なの

で、登場人物達が織りなす物語に幅がある、重層的な面白味があるとも言えますね。



まあそのへんは同じ三国志でも、『正史』と『三国志演義』ではそれこそ天と地と言っ

ていいくらい違う部分があるので、できればその両方を読み比べてみることをおスス

メします。どれが好きかは人それぞれの好みにもよるでしょうが・・・・







(補足)



確かに項羽は、こと戦闘に関しては鬼のように強かったですけど、彼の「強さ」という

のは、要するに腕力とか戦闘での一騎打ちみたいないわゆる豪傑的強さであって、

覇者、天下人(てんかびと)としての実力で見たらどうだったか。

豪傑としては「中国史上最強」といっても過言ではないでしょうけど、覇者としては

戦略面でずいぶんぬかったところもあった。彼は政治的なビジョンにしても、「秦に

よる天下統一以前の封建制の時代に戻す」という復古的な思想しか持ち合わせて

ませんでしたし。そうした部分で劉邦につけいられるスキがあったということでしょう。

結局項羽は、自分の唯一の策士であった范増1人使いこなせなかったですからね。

その辺に覇者としての器量の限界を感じます。その点曹操は、范増クラスの謀士を

何人も巧みに使いこなしています。



韓信は確かに、中国史上でも特Aクラスの武将でした。

戦略眼や機略の冴えという部分では項羽よりもよほど強かった。それだけに、楚漢

戦争の終盤で、「三国割拠」というカイ通の策を採用していれば、と惜しまれますね。

能力的には確実に天下を狙える人物でした。



単なる豪傑とか腕力自慢の武将なら、楚漢戦争の時代にも三国志の時代にも大勢

いました。三国志の呂布なんかも人間離れした怪力の持ち主でしたし。

でも戦略家として政治的な能力もあわせ持った武将となると、数はグッと少なくなる。

その点司馬仲達なんかは、戦略家として飛びぬけた資質の持ち主でしたね。彼の

マキャべリスティックな能力の高さは、一種の凄みすら感じさせるほどです。日本史

で言うと、徳川家康のオールマイティーさにも通じるものがあったと思います。








季布の具体的な活躍を教えて!



どの戦闘でどんな働きをしたのかなど。







僕は、三国志好きです。厳密には関羽(だけ)好きですが・・・。あなたの感情移入出来ない理由の真逆の人間がここに居ます。

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